ステップ5 「会話をふくらませる」(普通の話ができる場合)
ステップ4とステップ5は状況に応じて順番が逆になってもOK。
私、料理が苦手で… うらやましいです
世間話がでればこっちのもの。
私も猫(犬)飼ってるんですよ!
ペットがいるとわかったら、さりげなく振ってみよう。動物好きの弱点をつく。
わんちゃん(ネコちゃん)◯才なんですね。長生きしてほしいですね
動物が好きな人は、ペット事を聞かれるのはうれしいもの。
フットワークの軽い旦那様でいいですね、うらやましいです
主人が日曜大工でね…とか旦那さんの話をする人に使う。「そんなことないわよ」って言うけどまんざらではない。
仲がよろしいんですね
話についてこなければ、さっさと別の話題に切り替えよう。旦那の話は紙一重。
最近は、お体の調子はいかがですか
80代前後~の方であれば、とりあえずこの話題をふってみる。
自慢の息子さんですね
子供のことをほめられて気を悪くする親はいない。謙遜するかもしれないけど、内心うれしい。
声がお若いですね
70代~の女性向け。50代くらいの人に使ったら「年寄りだと思われた」って逆効果。クレーム対応の時は、相手の情報を得てから戦いに挑もう。
かなり前からのお付き合いなんですね(ありがとうございます)
私は上客なのよ!って思われたいプライドの高い人向け。顧客情報で購入履歴などを確認してから上手に持ち上げよう。
はやくコロナが落ち着くといいですね
言葉につまったらこれ。困った時のコロナだのみ。
(子供さんの)受験うまくいくと良いですね!
心を込めて言いましょう。あなたも受験勉強大変だった頃があるはずです。ありがとうって言われるかも。
おケガが早く治るといいですね
ケガしてるとか病院に通ってるとか、会話の中から情報をすかさずキャッチ!
お孫さん、おいくつですか?
孫の話がでたらすかさずこの言葉。話が乗って電話が切れないこともあるけど、年配の人ほど「何しゃべってたっけ?」って本題を忘れるから。
- ガンガン怒られながらも、その中からいかに相手の情報を集められるかが成功のカギ
- 唐突に話を変えるのではなく「さりげなく」誘導する
- 盛り上がらなければ、さっと引いて話を変える
- ほめるときはお世辞は絶対ダメ。心から思うように努力すること
ステップ6 「お礼を言う」
ご理解いただき、ありがとうございます
あなたが折れてくれたから解決したんだよ、という感謝。
〇〇様でなければ、この問題は解決できなかったかもしれません
まさに相手を立てる言葉。
決して納得されたわけではないと理解しております。ご配慮いただきありがとうございます
しぶしぶ折れてくれた場合。 「そうそう、わかってんじゃん」って思われるはず。
今回の件は、大変勉強になりました。大切な時間を私のようなものに割いていただき、本当にありがとうございました
「人を諭したい」「言い含めたい」「教えたい」など上から目線の人おすすめ。60~70代くらいの男性など。
私のつたない説明でご理解いただき恐縮です
思いっきりへりくだるのだ。
今回は、〇〇様のおかげで助けられました
人間て「あなたのおかげ」って言われるとうれしいもの。
お気持ちを収めていただき、ありがとうございます
「気持ちを収めた」だけで納得したわけじゃないことは、わかってますよ、ってこと。「あなたのほうが大人だよ」っていう意味
〇〇様の寛大なご理解に感謝いたします
私って寛大なんだ・・大人なんだって思ってるはず。相手を立てる言葉。
感謝の言葉しか出てきません
うれしくて泣きそう・・という気持ち。「言葉になりません」と同じ。
〇〇様のご指摘は、必ず次に活かして参ります。本当にありがとうございました
「本社に伝える」「上層部に伝える」という言葉でプライドが保てる人もいる。お叱りに対しても「ありがとう」が言えたらコールセンターのプロ。
- 「〇〇様のおかげで、頑張ろうという気になりました」
- 「〇〇様とお話できて、今日はよい一日になりました」
- 「今日は、たくさん気づかせていただきました」
- 「私どもは、〇〇様のような方に支えられていることを実感しています」
- 「〇〇様の言葉が、何よりの励ましになりました」
- 「また〇〇様とお話できるのを楽しみにしております」
- 「お褒めの言葉をいただくなんて身に余る光栄です」
- 「〇〇様に注意されなければ気が付きませんでした」
- 相手が折れてくれたからといって、いきなりホッとした態度を見せるのはNG
- 実は「お詫び」より「感謝」のほうが大事。「ありがとう」をどれだけ言えるかが明暗をわける
- お叱りのときにこそ「ありがとう」が言えたらSVとして本物
時間を稼ぎたいとき、もしくは早く電話を切りたい場合(まだ解決していない)
お役に立つことがないか考えてみますので、もうしばらくお待ちいただけませんでしょうか
あなたのお役に立ちたいから、ゆっくり考えさせて!という気持ち。
そのお話、私にもう少し預からせていただけませんか
どんな作戦で処理しようか決まっていないとき、時間稼ぎに便利な言葉。
(この問題は)お客様が仰せのとおり、簡単にお答えできる問題ではないですよね
(だから時間ちょうだい)
私も今すぐにお返事できる答えを持ち合わせていません
(だから時間ちょうだいってば!)
念のため本社やメーカーにも確認してみますね
自分のためにいろいろ手を尽くしてくれるんだな、と思ってくれればいいのだが….
お食事の支度でお忙しい頃でしょうから、明日の〇〇に掛け直しますね
今はとりあえず逃げたい!小さな子供の声でも聞こえた時が絶好のタイミング。
一度、お客様のご要望を整理してからご連絡させていただきますね
もう一回真剣に考えてみるね、というアピール。(だから時間ちょうだいってば)
このままお話を続けていても、お客様の大切な時間を費やしてしまうだけです。
後日ゆっくりとお話させていただけませんか?
一度電話を切るのがあなたのためなのよ、というアピール。
今回の件は、私が最後まで対応させていただきます。◯日か◯日であればゆっくりお話ができるのですが、どちらがご都合よろしいでしょうか。
いつがいいですか、とは聞かない。「じゃ、今日の夜9時に電話くれる?」って言われたら困るから。可能な範囲で日にちを空けて二者選択させる、ちょっと高度なテクニック。
良い解決方法がないか検討しますので、もう少しお時間いただけないでしょうか
「良い解決方法」というワードを強調。いい案なんてないんだけどさ。
- 話がこじれて終わらなければ、一度終話する方向に切り替えよう
- 日をまたぐと相手の怒りも落ち着くことが多い。(特に年配の方)
- 一旦電話を切るのは「あなたのため」だとわからせる言葉がけが必要
ステップ7 「クロージング」
今日は大事なお時間をいただいてしまい、申し訳ありませんでした
一件落着していても、最後にもう一度きちんと言う。
〇〇様とご縁ができてうれしいです
クレーム対応の最後にこれが言えたら本物です。苦笑いされるかもしれないけど悪い気はしない
(注文があったとき)どうぞお楽しみにお待ち下さいね
これからあなたにとって楽しいことがあるのよ、という未来をイメージさせてあげる。
今日は〇〇様とお話できて、いい一日になりました
相手も「どうせお世辞でしょ」って思ってるけど、まんざらでもない。
今日はいろいろ教えていただき勉強になりました。ご指導いただきありがとうございました
クレーム対応でさえ、感謝に変えることができるのだ! (これ出来る人少ないです)
今日のことは、必ず次回に活かしてまいります。お気づきのことがありましたらまたご連絡お待ちしておりますね。
クレーマーの人ならニヤニヤしているはずだが、今日のところは引き下がろうと思うはず。
冬がこなければ春もきません。前向きにいきましょう!
寒いというキーワードが出たとき。「そのとおりよね」ってよく言われました。
もう初雪ふりましたか?足元にお気をつけくださいね
顧客情報で相手の住所を確認しておく→自分のことを知ってくれているという安心感につながる。
〇〇様のほうは、そろそろ桜が咲く頃でしょうね
桜が咲く→春がくる。なんとなく気持ちも温かくなるもの。また、「この人は自分の情報(地域)を把握して話をしている」という信頼につながる。
そろそろジメジメといやな季節になりますね。体調くずさぬようお気をつけ下さいね
梅雨どきにはよく登場します…
1年ってあっという間ですよね。来年もお電話お待ちしております
暮れのご挨拶の定番。
季節の変わり目です。どうぞご自愛くださいませ
一般的に誰にでも使える。ちなみに、「お体をご自愛」は✕ 二重敬語になるから。
何かと気忙しくなってきましたね
年末など一般的に誰にでも使える。言葉につまった時など重宝。
寒さも本格的になってきましたね。どうぞお風邪などひかれませんように
体調を気遣う言葉の代表作!
- たとえクレームが落ち着いたとしても、最後にはもう一度、お礼とお詫びを言うこと
- 怒りが収まれば終わりではない。「電話してよかった」と思わせる会話が大事
最後に/まとめ
今回は、コールセンターでのクレーム対応に今日から使える例文115選!をご紹介しました。
現代は、情報過多の時代です。お客様はありとあらゆる情報をもとに、時として重箱の隅をつつくように無理難題を言ってきますが、クレーム対応のほとんどは「相手の感情をおさめる」ことで解決します。
相手の感情を落ち着かせること、いわゆるクレーム対応が上手な人は、例外なくたくさんの言葉を知っています。
今回ご紹介した中から、「自分が言えそうだな」と思うものをピックアップして、ここぞという時使ってみて下さい。
相手が一瞬だまったらゴールは近いでしょう。